4/4 Seasons Coffee(新宿二丁目)/コスタリカ「ラス・ラハス」

コートダジュール(Côte d’Azur)が象牙海岸のことであるというのは諸君もご存知のところだが、ではコスタリカ(Costa Rica)はというと「リカの海岸」という意味になるのではないか。

もちろんコスタという言葉がCoast またはCoast ofの訛りだろうという前提があっての想像だが、私にとってこの場合「リカの海岸」それは「チャコの海岸物語」のようなものでなければならない。海岸で若い二人が恋をするんである。

そうではなく「リカちゃんを船にいっぱいに乗せる海岸」と考えた諸君はなかなかブラックな「赤い靴」的センスの持ち主だと思うが、今回、コスタリカで船積みされ日本にやってきたのは人形ではなくコーヒー豆なのであった。

ブラックはブラックでもコーヒーである。

数ヶ月の船旅の末、いや航空便なんだけどね、レインボーカラーの街、新宿二丁目にやってきた豆の名は、「ラス・ラハス」。

そして、これが、実に、すばらしく、うまい

4/4 SEASONS COFFEE(オールシーズンズコーヒー)
最寄駅/丸ノ内線他 新宿三丁目 徒歩3分
所在地/新宿区新宿2-2-7 1F
電話/03-5341-4273
営業日/月~金8:00~20:00  土日10:00~19:00  火曜定休
価格/クイック350円~ ドリップ480円~
焙煎/自家焙煎
トイレ/ウォシュレット有
BGM /元気系洋楽ポップス、ジャズ、フュージョン
駐輪場/無 店横に1〜2台置ける程度
http://allseasonscoffee.jp/

初来店から「えっと、前にどこかでお会いしましたっけレベル」でフレンドリーに、にこやかに接してくれる若く麗しい女性、このカフェのスタッフに毎回感涙である。

「おはようございます、あ、どうも、お久しぶりです!」

今朝も笑顔なんであるからこっちはしっぽぶんぶんなんである。

高円寺では諸君が酒飲んだ勢いでタロー軒のラーメンを食らい、ふと顔をあげた拍子に朝番のおっちゃんと目があっちゃってニヤリとしたころであろうか。

早朝はどこのラーメン屋も閉店後か開店前だから、24時間やってるあの店の他に選択肢はないってことを差っ引いても、酔っ払いにはちょうどいい味の濃さで妙にうま、いや、今日はそんな話ではない。

朝の新宿二丁目はむしろ健全さが夜と顔とコントラストされるのかもしれない。

カウンター内、彼女の隣に佇むバリスタ氏もこれまたイケメン。要するに彼らは美男美女おしどり夫婦なのである。諸君らにおいては安心して無駄な下心を捨て去ってコーヒーの味に集中してもらいたい。

さて

店の開店三(だったかな?)周年の記念豆を探していた店長さんを

「ひとくちで虜にし」(スタッフ談)

買えるだけ買っちまえ!という壮挙に至らしめ、その結果東京ではここでしか飲めないことになった絶品コスタリカ、である。

まずはお店によるの味の説明を抜粋したい。

「ミルクチョコのような甘さ、ライチやパイナップル、様々風味を感じることが出来ます」

なんだそうだ。

複雑なコーヒーの味の言語化は至難である。それゆえコーヒー業界の味の表現は独特に進化していて、解説文を読んでその一杯の味を想像するのもなかなかコツがいる作業である。

当たり前だがライチとパイナップルとチョコを買って、一度に口の中に放り込んでもこのコーヒーの味にはならない。それでは、以下は私が初めて飲んだときの私のメモである

「柑橘系の味に、ボディも上品なレベルで感じられて、やや深めの焙煎だが苦味も渋みもなし。発酵食品とかお酒みたいな旨味と甘みが底の方にある」

今読むとわからんな。まあいい。諸君は自分の味覚で確かめられよ。私なりに一生懸命言語化してみたがこれはあくまで私の語彙においての柑橘でありボディ感である。コーヒーを提供するお店の側からみてこれらの言葉が妥当な表現か、プロが同じ言葉を使ったときと同じ味覚を差しているのか、わかっていない。

少なくともトンカツの味はしないのだなくらいに思って頂いて長い目で見てやっていただきたい。

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